高山病とそのの予防対策

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富士山に登る人の7割が高山病になると言われています。頭が少し痛い程度の軽い高山病から、一人では歩けずにタンカで運ばれるほど重い高山病まで症状は人さまざまなようです。

富士山で高山病

高山病を防ぐ方法

標高が高くなるにつれて大気中の酸素濃度が下がります。その結果、体内の酸素が不足して、さまざまな症状がでるのが高山病です。

酸素濃度は、標高0メートルの平地を100とした場合、標高2,500メートルの五合目で74、標高3,000メートルで69、標高3776メートルで63となります。つまりバスで出発点の五合目に到着した時点で平地の4分の3しか酸素がないわけです。標高3,000メートルを超すと平地の3分の2まで落ちます。

高山病は、標高2,500メートル以上で起こるようです。特に短時間で標高2,500メートルに達すると25%の人に症状がでるようです。高山病を防ぐには以下のことを注意して登山してください。

出発地点で体をならす

富士山登山ツアーの場合、バスが出発地点の五合目に着いたら、登山開始まで体をならすために2時間ほど時間を取ってもらえます。五合目では平地の4分の3しか酸素がないので、じっくり体をならすことが大事です。その間ストレッチなど行い登山開始に向けて準備しておきましょう。

呼吸法を知る

ヒマラヤのシェルパは、登山中口笛を吹くといいます。これは口をすぼめて息をたくさん吐き出すために行ってるといいます。息をたくさん吐き出すと自然に呼吸が深くなって、たくさんの酸素を取り込めます。口をすぼめての呼吸は腹式呼吸となって肺の毛細血管に酸素を取り込みやすくなるそうです。血中の酸素濃度が上がることで高山病を防ぐのに非常に効果があるわけです。歩行中だけでなく休息中もこの呼吸を行うようにしてください。

充分な水分補給

こまめな水分補給で血液がさらさらになり、血中の酸素の運搬がスムースになります。血液の粘度があげると酸素の運搬が滞り、高山病にかかりやすくなります。喉が乾いていなくても山頂までに2リットルほどをこまめに取るようにしましょう。

体を冷やさない

体が冷えると血管が収縮して、酸素の運搬が円滑に行えなくなります。特に頭部を冷やすと頭痛がしたりして高山病の症状が出やすくなりますので、帽子などをかぶって寒さ対策をしましょう。

高山病になったら

それでも高山病になってしまったら、次の対処法を試してみましょう。

深呼吸をする

深呼吸をして酸素をたくさん取り込みます。口をすぼめて多量の息を吐いて、大気を取り込みます。それでも改善しなかったら酸素ボンベで酸素を直接取り込みます。頭痛がひどい場合には、頭痛薬などを飲むなどしてください。

下山する

軽い頭痛ていどならいいですが、嘔吐やめまいなどがある場合、歩けるうちに下山しましょう。標高を下げることが高山病の最大の特効薬です。

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